脂肪肝

全ての薬は、人体にとって毒である。
毒物なので、人体は体内に侵入した薬の毒性を無効化するべく代謝させて体外に排出しようと働く。
これが解毒(薬理代謝)である。

薬の代謝は主に肝臓で行われる。
ゆえに、投薬治療をしている人の肝臓は常に薬理代謝を行っていることになる。

肝臓は他にも様々な仕事をしている臓器なのだが、当然毒性が高い物質の解毒を優先的に行うので、結果的に他の仕事が後回しになってしまう。

その結果の一つが脂肪肝である。
ようするに、肝臓が解毒で手一杯で、脂肪の分解が追いつかなくなったということだ。

向精神薬を摂取し始めて、急激に太った僕だが、それは皮下脂肪だけではなく、内臓にもおよんでいたのだ。

会社の健康診断で、思いよよらない結果が出たことで、それは発覚した。
肝機能障害を示す数字が出たのだ。
コレステロール値も、標準の値から大きくズレていた。

ただでさえ、様々な薬による副作用で苦しみ続けて来たのに、ここにきてさらに肝機能障害である。

腹部のエコー検査をしたとき、モニターを見させられて、先生に
「これですこれ。ここが脂肪肝。フォアグラみたいになってますでしょう?」
と説明された。

僕が一体何をしたというのか。

何でこんなにも次から次へと身体が悪くなるのか。

答えのでない問いかけが虚しく空を切っていた。

脂肪肝