環境で幸せになれるのか

人間不信に陥りながらも安全な場所を確保した僕は、心の葛藤や経済の不安などに怯えながらも少しずつ本来の健康を取り戻していった。

その間4つあった内の2つの部屋は、僕をここに移してくれた彼女の意向もあり人の集うサロンとなっていた。そのおかげもあり、僕は一人孤独に引きこもることもなくなり、そこでの収入もいくらか入り、何とか普通の生活ができていた。

与えられた場所、人の連れてきた人間関係、任された役割・・・

「住む場所が変われば」「仕事を変えれば」「パートナーが変われば」そう言って不幸を語る人に、実際何かを変えて幸せになった人はいるのか?

実際に僕は住む場所も仕事もパートナーも変えた。
その結果、確かに以前の環境より格段『楽』で『快適』にはなった。
生きていく上で『安全で安心』な環境に移り住んできた実感はあった。

だが、自分自身は根本的には何も変わってはいなかったのだ。

『楽』『快適』『安全で安心』を感じる一方で、僕は「この状態は長くは続かないのではないか」「集まってくる人に利用されているのではないか」・・・などと考えていた。

心から落ち着ける場所はどこにあるのだろう。

避難場所は僕の居場所じゃない