本来の自分に投資する

自分の役割に集中するほど、やるべきことはシンプルになっていき、気付けば時間的な余裕もできていた。
経済活動が進むにつれ、不思議なことに物欲をあまり感じなくなった。

以前はお金があればこれが欲しい、あそこに行きたいという欲求があったと思う。願望エネルギーの源だ。

しかし好きなことだけを仕事にしていると、仕事をするということで自分が満たされるため、強い欲求がなくなるのだ。もちろん欲しい物がないわけでも、行きたいところがないわけでもない。でも、欲しい物はベストなタイミングで手に入るだろうと感じるし、行きたいところもベストなタイミングで行けるだろうと感じるのだ。つまり何かを手に入れることも、どこかに行くことも特別なことではなく、日常なのだ。

出逢った頃から彼女が、「特に叶えたい願望はない」と言っていたのがこういうことなのだと、今では分かる。我慢をしているのではなく、我慢をしていないから言えるのだ。

これは彼女のお金の使い方にも現れている。
どうでも良いものには1円たりとも使わないが、必要だと感じるものには躊躇無く使う。本来の満たされた世界の自分が欲しいと感じたものは一期一会なのだ。

その考え方が子ども達にも引き継がれていて、服を買うにも流行ではなく自分を引き立ててくれるものを選ぶし、物を買うにも今欲しいで買うのではなく、この先も使っていくつもりのあるプロ使用のものを選ぶ。決して贅沢をしているという感じではない。使い方に無駄がないのだ。

お金は必要な時に使ってこそ価値がある。使えばまた廻ってくる。
僕が人生の再出発をすることになったあの時彼女の言った言葉が、今では僕の経済の土台となっている。
あの日から3年、長かったようで、振り返ればあっという間の出来事だった。

本来の自分